アラスカ、トロバナ温泉です。
温泉に着くには、樹氷の森を7時間ほど歩かなければなりません。(個人差がありますが)
橇に荷物を積んで、引っ張りながら、一歩一歩、歩いて行きます。
しかも、冬は日照時間が4時間ほどしかないので、日が沈めば、暗闇の森を歩くことになります。
山を二つほど越えるのですが、その頂上は、樹のないツンドラで丘で、風がびゅーびゅー。
外気はマイナス30度ほどですし、持ってきた水筒の水は、カチンカチン。 ピクニック気分で、クッキーを焼いて持って行ったのですが、クッキーが石のように硬くなって、歯が立たない。
寒さで、顔が膨張し、鼻水が絶え間なく流れては凍り・・・。
そんな苦労をして、ようやく湯船に。
ここは、残念ながら数年前に山火事にあってしまい、景色は焼けた木々を見ることになりますが、夕日や朝焼けがとても綺麗です。この日は、少しだけしかオーロラが見えませんでしたが、星空は最高。
外気マイナス30度ぐらいですから、服を脱いで湯に入る瞬間と、出る瞬間は、奇声があがります。
湯に浸かっていても、髪の毛に湯煙がついて凍ってバリバリ。
極限の露天風呂です。
この苦労があるからこそ、この露天風呂の醍醐味があるのだと思います。
アドベンチャーな生活を送る私のアラスカの友人たちは、この温泉に行くのが冬の恒例になっていて、一冬に何度も行くそうです。
行くのは、本当に大変な道のりですが、これは、病み付きになりますね。マゾな世界かも。
最後の写真は、温泉到着時の写真。シベリア人か、南極観測隊みたいでしょう?
ん~、また行きたい!
さて、次は堂々1位!!!
2 件のコメント:
面白い企画ですね、堂々1位はどこなんだろうとワクワクしています。
アラスカの温泉の話を読んでいて、北海道知床国立公園内にある天然露天風呂を思い出しました。10月の国立公園閉鎖後は交通手段がなくて雪が降ろうかと言う寒空の下、林道を
片道3時間かけて露天風呂まで歩いたのを覚えています。温かい湯が流れる沢をしばらく登ると湯気の上がる滝つぼがあり、他に誰もいない滝つぼ温泉独り占め。滝つぼと沢の付近だけまだ樹木が黄葉しており、きれいだったなぁ。その時も熊が出るので一人では行ってはいけないと言われ、無理矢理ユースホステルのヘルパーさんに同行してもらいましたっけ。
これは私が学生だった頃のお話なので今を去ること彼是ン十年、あの温泉が今でも当時のまま、遊歩道や脱衣所などが整備されずにいることを願ってやみません。
私はまだ、北海道の知床国立公園に行ったことがありませんが、そんな天然露天風呂があるんですね。行ってみたいですね。でも、世界自然遺産に登録されてから、観光客も増えたでしょうから、今はどうでしょうかね・・・。
世界遺産は、当初の保護の目的から逸脱して、観光業へとシフトしてしまっていますからね・・・。
以前、ソーセージ・ベアと呼ばれた熊の悲しい話が、この知床国でありました。観光客が捨てたコンビ二のお弁当のソーセージを食べて以来、その味を求めて、町に出没するようになってしまった熊です。人間は何度も森に帰るように威嚇したのですが、結局、小学校の近くに出てきてしまったために、射殺されました。
そのあとも、コカコーラ・ベア、ポテトチップス・ベアと、熊たちはゴミの味を覚えるようになりました。
地元では、ボランティアでゴミ拾いをしているようですが、マナーの悪い観光客は、一向に減らないのが現実だそうです。
世界自然遺産になって、一番、影響を被っているのは、知床の熊たちではないですかね・・・。日本のマナー教育が、いつのまにか無くなってしまったような気がします。
富士山が、世界自然遺産に登録されないのは、ゴミだらけだからだそうで・・・。日本の顔と言うべき、山なのにね。
外国人から、「フジヤマ、トゥーマッチ、ガーベッジ!」って言われたくないですよね。
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