2010年11月7日日曜日

日系人たちの血のにじる苦労・・・

TBS局でやっている、アメリカに渡った日本人たちを描いたドラマ、『ジャパニーズアメリカンズ』。涙、涙で、見ています。
私は、カナダの牧場で働いていた頃、戦前に開拓移民した日系の人たちの苦労話しを、よく聞きました。本当に、大変な時代を生き抜いてこられた人たちです。

牧場のお婆ちゃんは、白人なのですが、子供の頃、日本人の女の子の友だちがいたそうです。開拓移民家族の子で、戦争によって、その子は収容所に行くことになってしまいました。それ以来、会っていないそうです。
でも、お婆ちゃんにとって、そういう経験が、後に人種差別をすることなく育つことになり、晩年になって、私のことを、受け入れてくれることにもなったのです。

私は、カナダにいる間、カムループスの日系コミュニティーの人たちと交流を持つことになり、盆踊りクラブや、日本語教室に参加させてもらうようになりました。
日系三世ともなると、日本語も話せない人が多いですし、すでに国籍もカナダです。ですが、心だけは、日本人であろうとする気持ちがとても強く、日本の行事や伝統、日本の食文化をとても大切にしていました。

私が一番、感動したのは、年越し蕎麦を食べに来なさいと言われ、日系コミュニティーに行ったときのことです。年が変わろうとする一時間ほど前、彼らは、戦没した日系移民の人たちや、自分の先祖のために、お経をあげていました。そのあと、年越し蕎麦が配られました。しかし、それは蕎麦ではなく、うどんに、ブロッコリーを入れたものだったのです。
「日本と同じものは作れないけど・・・これが、私たちの年越し蕎麦よ」と、渡されたその年越し蕎麦を食べたとき、日本に行ったこともなければ、日本語も話せない彼らの、本当に日本人でありたいという強い思いが伝わってきました。

このドラマは、私がカナダで聞いたことと、ほとんど同じです。さすが、橋田壽賀子さんの脚本。日系日本人たちの、血のにじる思いが、伝わってくるセリフが多いと思いました。

私が、カナダの牧場で働けたのも、カナダで問題なく暮らすことができたのも、日系の人たちが、涙を流し、血を流しながら、日本人が差別されない未来を築いてくれたお陰と思っています。
興味があったら、見てみてください。今夜、最終回です。


次は、本当に、日本人の凄さを国際的に知らしめた、日系人部隊のことを書きます。今の時代、どの国に行っても、日本人は、馬鹿にされません。その礎には、多くの犠牲がありました。


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