2010年11月1日月曜日

マキリ

カナダの牧場で働いていた頃、ナイフは、仕事の必需品でした。牧場内のどの場所においても、何かを切ることが多かったのです。
けれど私は、男性のように、ナイフを腰につけるのには、ちょっと抵抗があって、(それこそ、男っぽいなどと言われそうで・・・)自分のナイフを持っていませんでした。子供の頃のトラウマですね~。

カナダの牧場の女性は、颯爽とナイフを腰につけている人もいて、カッコ良いいのですが、日本とカナダの文化の差ですね・・・。カナダには、アウトドアな女性や、ナイフを腰につける女性を、「男みたい」なんて言ったりしません。

ナイフを持たず、ハサミを取りによく走る私に、牧場のお婆ちゃんが、クリスマスプレゼントをくれました。
それは、ホームセンターで売っている、お買い得用のいろんなカッターの一式でした。
実は、カッターのほうが、牧場の作業がしやすいので、ナイフより、カッターを選んだのでしょう。おかげで、各場所にカッターを置いて、持ち運ばなくてもよくなりました。

それから、しばらくして、自分のナイフを持つことにしました。その切っ掛けが、ユーコン川の川下りです。
カヌーを舫うロープを、緊急時に、さっと切れるように、大きなナイフを買いました。それと、今も、どこへ行くにも持っていくツールナイフ。ツールナイフは、自動車の故障のときにも、大活躍しました。

と、いうことで、ナイフ一本、あるのとないのでは、大違い。安心感を与えてくれます。

先ごろ、アイヌの人たちの文化を見学に行ってきましたが、そこでも、やはり目をひくのは、マキリです。
木の鞘にデザインされた模様も美しい・・・。

こんなの、自分で作ってみたい・・・と、思いました。


もしも、本当に前世というものがあったら、私は、こういうナイフを腰につけて、森を駆け回っていたかもしれませんね。

1 件のコメント:

umiflower50 さんのコメント...

 ナイフを持ち歩くって、男の子にとっては一つのあこがれ、一人前だっていうあかしでもあったんですよね、私の子供の頃は。
 今はツールナイフでも日本国内では、保管場所や使用する場所以外で、持ち歩くと『お縄になる』(^^;)そうです。凶悪な通り魔事件が続いたから致し方ないですね。移動中も容易に取り出せないように工夫してないといけないとか。とても腰に下げられません。
 寂しい世の中ですね。