2009年1月12日月曜日

ピースパレードに参加してきました


 1月10日に六本木で行なわれたイスラエルのガザ封鎖・侵攻に抗議するピースパレードに参加してきました。「パレスチナ子どものキャンペーン」や「ピースボート」等パレスチナ支援をしているNGOや仏教やキリスト教の宗教団体が呼びかけ行なわれ、私のような個人の参加者も多かったです。
 主催者側は1000人くらいを目標にしていたそうですが、最終的には1500人くらいにはなりました。パレードは東京タワー前を16時に出発、麻布、六本木を練り歩き、ミッドタウンの横で18時前に終了。車にDJを乗せ音楽を流すグループや、タブラを叩きながら歩く若者たち(バックパッカー系?)、アラビア語で「サラーム(平和)」と書かれたレインボーフラグをふりながら歩くグループは”ラブ&ピース”系?旅人はアフリカなどでお世話になった人もいるかも知れませんが、海外の貧困の村に1、2人で入っていき、骨太の援助活動を続ける日本山妙法寺のお坊さんたちは太鼓を叩きながら、最後尾をいく「9条の会」の方々は「イスラエルはガザ攻撃をやめろー!」などとシュプレヒコールをあげる正統派デモスタイルでしたが、概して大人しい子羊の行進、といった感じでした。
 この日、世界中で行なわれたガザ侵攻抗議デモの参加人数は
ロンドン2万人、バルセロナ10万人、仏全土で12万人、ドイツで4万人・・・
勿論、アラブ諸国でもレバノン、シリア、ヨルダンなどでデモは行なわれていますが、
アラブ諸国の政府は親米派がほとんどでイスラム教の国なのに女性がヘジャブ(スカーフ)
を被って学校へ通学するのを禁じたり、デモを制限、又は禁止する国も多いのです。
 国連の動きは鈍いですが、世界の人々の間で今、ガザに対して行なわれている攻撃は
思想、信条、宗教、政治的背景、そんなものすべて飛び越えて「放っておけない大問題」
なのです。
 でも日本では関心薄いですよね。
 日本人にとってガザは、パレスチナは、中東は、日本人にとっては”いつも戦争をやっているアブナイ場所”で心情的にとても遠い国なのでしょう。それに中東っていつも戦争やっているイメージで、感覚が麻痺してそれほど大したことに思われない方も多いのかも知れません。パレスチナ問題って複雑そうだし、パレスチナ人とイスラエル人は憎しみ合ってテロ合戦だからどちらが悪いとは言えない、という意見の方もいるのかも知れない。
 でもポイントは一つ。封鎖され、逃げ場のないガザへの爆撃、今日も増え続ける800人以上の死者と3000人以上の負傷者の数は決して
「テロリストをせん滅するためにピンポイント攻撃をしているが、市民を巻き添えにしてしまうこともある」
という数じゃない。
 日本のメディアは決して死体の映像など映さないけれど、今はインターネットで他国のニュース映像で現実を知ることができます。それらを見れば、「死者には子どもも多く含まれています」なんていう字面の事ではなく、”ファティマちゃん”の腕がちぎれたり、”アフメド君”の頭が潰れているのが現実だとわかります。
 
 オマエはさっきから何を偉そうにパレスチナのこと語っているんだ?
と思うでしょう。私は学者でもジャーナリストでもエイドワーカーでもありません。
でもガザは遠い異国の関係ない場所ではなく、”馴染み”の場所なのです。
「星の王子さま」の中で、きつねが王子さまに
「・・・あんたの目から見ると俺は10万ものキツネと同じだ。だからあんたが俺を”飼いならす”と
俺たちはお互い離れなれなくなるんだ・・」
という話をするシーン、覚えてますか?
キツネのいう「飼いならす」とは「馴染みになる」ことと同じだと思うのです。
2000年、私はあのちっこいイスラエルを北はキリアットシモーナから、南はエイラットまでユダヤ人、パレスチナ人の家庭14家庭にホームステイしながら 3ヶ月かけてまわりました。当然ガザにも行きました。エイドワーカーでないので、私が彼らに与えるものも援助することもなく、かえっていただいてばかりでしたし、ジャーナリストでないので、彼らにインタビューするのではなく、雑談、猥談しかしませんでした。そんなわずかな滞在の個人的な体験でも、私にとってもうガザはどうでもいい、関係ない場所では
なくなりました。 
 世界の紛争やら戦争やらを始めるのは自分の利益だけを考える極悪人かもしれませんが、
それを止められないのは私たち一般人の無関心と無知が大きな原因の一つだと思うのです。
個人にできることは本当に限られていますが、私は世界中に「馴染み」の場所を作ることが、
自分とは違う立場や考えの人がいることを認識することが自分にできることだと思っています。

1 件のコメント:

廣川まさき Hirokawa Masaki さんのコメント...

ニュースで、白リン弾のことを言っていました。最近は、使う兵器も、残虐なものが多いですね・・・。ほんと、胸が痛くなります。

以前、バンクーバーの友人がクルド人で、家族をみんな、村ごと、イラクの化学兵器で殺されたと言っていました。惨劇だったと言っていました・・・。

日本は、のほほんと毎日、太陽が昇りますが、こういう惨劇を実際に体験している人たちもいるんですよね・・・。

アメリカも、オバマの式典をやっている場合ではなくて、ここは世界の政治レベルで早く治めて欲しいですね。
政治は、国民の代表でありながら、国民の声には、鈍感ですからね・・・。それでも、デモをして、声を上げるのは大切なことだと思います。次に機会があったら、参加します。