2010年2月10日水曜日

もうすぐオリンピック

もうすぐオリンピックですね。私はいつも、夏も冬も、オンリンピックの開催されている頃は、テレビのない場所に行っていましたから、オリンピックをテレビで見るなんて、久しぶりです。もしかして長野以来かな?
ところで、バンクーバーオリンピックのシンボルマークに、イヌクシュクが用いられています。
私は、これを見るたびに、なぜ?と思わざるをえません。

イヌクシュクは、もともとカナダ北東の、(カナダではイヌイットと呼ばれる)先住民の道しるべに建てられた石像です。
バンクーバーは、どちらかというと、トーテムポールを建ててきた沿岸インディアン、(例えばハイダ族など)の色が濃い地方です。トーテムポールは、もはやバンクーバーの顔にもなっています。
バンクーバーのイングリッシュベイに、このイヌクシュクが立てられていますが、なんだかピンときませんね。 イヌクシュクは、雪原の道標ですから、雨のバンクーバーには似合いません。

バンクーバー・オリンピックを象徴するのに、なぜ、このイヌクシュクが選ばれたのでしょうか?

それを考えると、脳裏によぎるのは、かつての同化政策です。1970年代に、トーテムポールは、宗教的の色合いが強いからと、白人たちによって、建造を禁止されました。代わりにキリスト教が強制されたのです。 この時代は、先住民たちの伝統文化が、悲しく、抑圧された時代です。
世界に示すオリンピックの象徴に、その悲しい過去はふさわしくないのでしょうか・・・。
私は、宗教や文化的なしきたりとは別に、単純に、ハイダ族のデザインが好きです。自然を敬いながらも、とてもアグレッシブに表現されていて、エネルギーを感じます。

バンクーバーで、オリンピックをするならば、遠くの無難なイヌイットの道標などを持って来ず、どんとトーテムポールのマークで、いったらいいのにと、私はそう思います。
なんだか、過去や、民族への、「ごまかし」を見ているような気がします。
(事実、どういう経緯かは知りませんが、私はインディアンやエスキモーたちに、強い思い入れがあるからそう思うのでしょう・・・)

とりあえず、オリンピックは、応援しますよ!特に、雪のない国の選手団!
楽しみです。

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